カウントダウンTVをご覧の皆様こんばんは、中村剛造です。
私の高校時代の話です。
実はこのバンク・バン・レッスンという作品に関わるのは私2回目でございます。 実は4年前、1回高校生の時にやっておるのです。
そう、高校生活最後の芝居でした。私は3年間演劇部の部長をやってまして、その引退公演でした。 発表の場は文化祭の2日目。私は初めての主役でした。そう、支店長役です。
もうテンションはマックスです。前日にみんなで学校に泊まり込んで合宿稽古をしました。深夜3時位まで稽古。ちょっとみんなで仮眠をとってる間、僕はまだ未完成の装置のカウンターテーブルを作ってました。朝5時まで。 んでもって何故か中庭で。深夜です。めちゃくちゃ怖いですよ。
ま、カッコイいとこ見せたかったんだろうな…。
んで朝5時からまた稽古。そう稽古は受験の関係で3週間も出来ませんでした。
そんな不眠不休で臨んだ本番。 私は初めてスーツを着て舞台にあがりました。 ラストシーンの支店長の長台詞の時に事件は起こりました。 私はこれで引退なのだと、一言噛み締めながら、役の感情と個人的な思いとで、もう泣きながら台詞をしゃべってました。頭の中では楽しかった高校演劇生活がフラッシュバックします。
そして長台詞を言い終えた瞬間! そうあれは体育学系の連中が『フォー!!』と茶々を入れてきたのです! 当時流行ってたHGのギャグを!このラストの良いシーンでギャラリーからぶち込んできやがったのです!
この筋肉バカ軍団め!死ね!文化部をなめるな!
そんなこんなでどっか悔いが残るまま、芝居を終え、控え室に戻りました。 そこには演劇部の後輩であり、今回の芝居で銀行員役の雪ノ浦君が待ってました。 彼はこう言いました。『剛造さん、おれもこの芝居役者でやりたいっすよ。』
あれから4年、まさかこうしてこんなに早くこのような形でまた出来るとは思っていませんでした。 ちなみにこの4年の間にいつしか雪ノ浦君は僕に対しタメ口を使うようになりました。
そんなこんなで今回、思い出が支えになったり変な先入観で邪魔したりしながら稽古に私は臨んでます。 与えられた役は昔とはもちろん違いますが、やっぱりどこか懐かしい気持ちになります。
演じることは楽しいのだ。それが初めて分かったのが引退公演だったこの作品でした。
4年経って自分はどう成長したのかな? それが本番で分かるといいなと思ってました。
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